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そばに含まれるビタミンは?成分と効能、効率よく摂るコツを徹底解説

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有喜屋 三代目店主

三嶋吉晴

有喜屋(うきや)三代目店主。有喜屋は1929年 京都先斗町に創業した本格手打ちそばと蕎麦料理を提供するそば屋です。 最年少で京都府優秀技能者表彰「京都府の現代の名工」を受彰。 手打そば職人としては全国で初となる「卓越技能章」を厚生労働大臣より受彰。 天皇陛下から授与される褒章である、「黄綬褒章」を拝受。

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そばには他の穀物ではなかなか摂りにくいビタミンが豊富に含まれています。

本記事では、そばに含まれる代表的なビタミンの種類とそのはたらきに加え、そばのビタミンを効率よく摂るための3つのコツをご紹介します。

さらに、オンラインショップでは厳選された極上のそばも販売中。

1.そばはビタミン豊富な健康食材

そばは他の穀類と比べて栄養価が高いことで知られる食材です。その理由のひとつは、そばが胚芽や外皮など栄養の豊富な部分を丸ごと摂取する点にあります。これに対して、小麦粉や白米は精製によって胚乳部分のみを食べるため、ビタミンやミネラルなどの栄養素がそばに比べて少なめになります。

また、そばはイネ科に属する米や小麦とは異なり、タデ科という別の植物に分類されます。植物としての違いから、そばは米や小麦と異なる独自の栄養特性を持っています。中でも特に注目したいのが、豊富に含まれるビタミン類です。

    【そばに含まれるビタミン】

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB3(ナイアシン )
  • ビタミンB6
  • ビタミンB9(葉酸)
  • ビタミンE
  • ルチン(ビタミン様物質)

そばには、体の調子を整えるだけでなく、心の健康を保つうえでも大切な役割を果たすビタミンB群やビタミンEが豊富に含まれています。

2.そばに含まれるビタミンと効能

次にそばのビタミンについて効能と合わせて解説していきます。

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ビタミンB3 (ナイアシン)
  • ビタミンB6
  • ビタミンB9(葉酸)
  • ビタミンE
  • ルチン(ビタミン様物質)

(1)ビタミンB1

ビタミンB1は、体内でのエネルギー産生や神経のはたらきを支える重要な栄養素で、美容や健康を維持するために欠かせません。特に、糖質(炭水化物)をエネルギーへと変換する役割があるため、ダイエット中のサポートにも効果が期待できます。さらに、疲労回復や脳・神経の正常な機能の維持、筋肉のはたらきを助けるなど、さまざまなはたらきを持っています。

ビタミンB1は水に溶けやすい水溶性ビタミンのため、そばを茹でる際にお湯に溶け出してしまいます。そばのビタミンB1を無駄なく摂取するには、茹で汁である「そば湯」も一緒に飲むとよいでしょう。

(2)ビタミンB2

ビタミンB2は「発育のビタミン」とも呼ばれ、成長や発育を支えるうえで欠かせない水溶性ビタミンです。脂質・糖質・たんぱく質の代謝やエネルギー産生に関わる酸化還元酵素の補酵素としてはたらき、皮膚や粘膜、爪、髪などの細胞の再生をサポートします。

中でも脂質の分解を助け、エネルギーへと変換するはたらきに優れているため、ダイエット中の人にとっても積極的に摂りたい栄養素の一つです。

(3)ビタミンB3 (ナイアシン)

ビタミンB3 (ナイアシン)は、エネルギーの産生をはじめ、糖質・脂質・たんぱく質の代謝、脂肪酸やステロイドホルモンの合成、DNAの修復・合成、さらにはアルコールの分解など、幅広い生理機能に関わる水溶性のビタミンです。

体の調子を整えるだけでなく、精神面にも深く関わる栄養素であるため、心の健康を保ちたい人も積極的に摂取したいビタミンです。

(4)ビタミンB6

ビタミンB6はアミノ酸の代謝に関与する重要なビタミンで、セロトニンやドーパミンといった神経伝達物質の合成を助けるはたらきがあります。また、エストロゲンの代謝やホルモンバランスの調整にも関わるため、特に女性は積極的に摂りたい栄養素のひとつです。

なお、ビタミンB6が効果的にはたらくためにはビタミンB2の存在が不可欠です。両方を豊富に含むそばは、効率よく栄養を摂取できる理想的な食材といえるでしょう。

(5)ビタミンB9(葉酸)

「造血のビタミン」として知られるビタミンB9(葉酸)は、赤血球の生成を助ける重要な栄養素です。さらに、たんぱく質の代謝や、DNA・RNAといった核酸の合成をサポートし、細胞の生産・再生を促進するはたらきもあります。胎児から高齢者まですべての世代で健康を維持するために欠かせないビタミンであり、日々の食事でしっかり摂取したい栄養素のひとつです。

(6)ビタミンE

ビタミンEは強力な抗酸化作用を持つ脂溶性ビタミンで、「若返りのビタミン」としても知られています。脂質の酸化を防ぎ、悪玉コレステロールの減少や血栓の予防、さらには血圧の低下にも役立つため、加齢に伴うさまざまな健康トラブルの予防に期待されています。

また、ビタミンEは水に溶けにくいため、そばを茹でた際にもほとんど流れ出ることなくしっかり摂取できます。さらに油脂と一緒に摂ると吸収率が高まるので、冷しゃぶやアボカドなどと合わせて食べるのがおすすめです。

(7)ルチン(ビタミン様物質)

ルチンは、ビタミンではなく、ビタミンに似たはたらきを持つ「ビタミン様物質」の一つであり、ポリフェノールの仲間であるフラボノイドに分類されます。毛細血管を強化し血流を改善するほか、強力な抗酸化作用で体の酸化ストレスを抑え、老化や生活習慣病の予防に役立ちます。

ルチンについてさらに詳しく知りたい方は次の記事もご覧ください。
そばでルチンを効率摂取!ルチンの特徴とおすすめの食べ方

参考:大塚製薬 栄養素カレッジ

3.そばのビタミンを効率よく摂取するコツ

最後に、そばに含まれるビタミンを効率よく摂取する3つのポイントを解説します。

  • そば粉の配合量の多いそばを食べる
  • そば湯も合わせていただく
  • ビタミンの吸収を助ける食材と一緒に食べる

(1)そば粉の配合量の多いそばを食べる

そば粉の配合量が多いほどビタミンやルチンなどの栄養素が豊富に含まれているため、できるだけそば粉の割合が高いそばを選ぶのがおすすめです。

具体的には、そば粉だけで作られた十割そばやつなぎの量が少なめの二八そばがおすすめです。また、ビタミンやミネラルがたっぷり含まれているそばの外皮ごと挽いた挽きぐるみそば(全粒粉そば)、ルチンが豊富に含まれる韃靼そばも効率よくビタミンを摂れるそばのひとつです。

十割そばや二八そば、韃靼そばついて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

十割そばとは?読み方や魅力・二八そばとの違いを徹底解説!
韃靼そばとは?まずいと言われる理由や韃靼そば茶の効能を解説!

(2)そば湯も合わせていただく

そばを茹でたお湯にはビタミンB群など水溶性の栄養素が溶け出しています。そば湯を飲むことで無駄なく栄養を摂取できます。

そば湯の栄養や飲み方について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
そば湯を飲む理由とは?そば湯の飲み方・注意点やそば湯の歴史を解説

(3)ビタミンの吸収を助ける食材と一緒に食べる

ビタミンB1はネギに含まれるアリシンという成分と一緒に摂ると体内での吸収や利用が高まります。例えば、そばに刻んだネギをたっぷりのせたり、ねぎ汁をつけ汁に加えたりすると効果的です。また、ビタミンCもビタミンB1のはたらきを助けるので、そばを食べる際にピーマンやブロッコリー、レモンなどビタミンCが豊富な野菜や果物をサイドメニューにするとよいでしょう。

有喜屋でビタミン豊富なおいしいそばをご賞味ください

そばは豊富なビタミンB群やビタミンE、ルチンなど健康や美容に役立つビタミンが豊富な食材です。3つのコツをおさえることでさらに効率よく摂取することができます。

有喜屋では、京都のそば職人が手打ちした栄養豊富で極上のそばをお楽しみいただけます。また、ご家庭でも有喜屋のそばを楽しんでいただくために、オンラインショップでも乾麺そばを販売しております。この機会にぜひご賞味ください。